Yamaha SG-2000(改1)




メーカー/機種名
ヤマハ SG-2000 #003890 1979年製 (リフィニッシュの為本体シリアルは消滅)
スペック
LGB(ラグーンブルー)
材/塗装 TOP=メイプル3P
BACK=マホガニー
NECK=マホガニー+メイプル+マホガニー3P
                    Tクロス・メイプル・スルーネック
FRETBOARD=エボニー
FINISH=ポリウレタン
ピックアップ F/R=YAMAHA OPG-1 (DATE 54.1.8)
     時にはYAMAHA SG-800S用(改) (DATE 57.4.7)
改造/交換 COLOR=RS(レッドサンバースト)〜LGB(ラグーンブルー)
ROD COVER BIS=ゴールド
ESCUSSION=YAMAHA SG2000MT用(QC441600/QC441700)
           〜SG800S用
ESCUSSION BIS=YAMAHA SA用
フレット交換(それに伴い、ナットも交換)
当時の定価
160,000円  2001年2月中古にて購入
コメント
 最初に憧れを持ったギターは、'59年のLesPaulと、高中正義氏(私はファンでも崇拝者でもないので、大先生,師匠とは言いません)が使っていたブルーのSG2000でした。

 当時、高中氏の「BlueLagoon」が、日本のギターインストとしては異例の大ヒットを記録し、誰もが高中氏を知っていました(何せ武道館や横浜球場を満員にしたんですから)。その頃、テレビや音楽雑誌の特集などでヤマハのSG2000の特注カラー、いわゆる「高中ブルー」をよく見かけました。このSG2000ブルーは特注カラーゆえ、私たち一般人には無縁のものであり、またYAMAHAからの同色での販売は高中氏からストップされていたこともあり、憧れも一層強いものとなりました。'80年には限定モデルでブルーが発売されましたが(SG2000BU)、それは高中氏のものより薄いブルーで(このSG2000BUを「高中モデル」と勘違いしておられる方もいますね)、私の購買欲を掻き立てられるものではありませんでした。
 とにかく私の憧れの対象は「高中」ではなく「SG2000高中ブルー」であり、何よりSGのボディシェイプにマッチしたあの綺麗なブルーが好きだったのです(いや、単に青が好きなのです)。しかし、私の周りのギター好きに高中ファンが多く、私も高中ファンと思われるのがイヤで、高中のコピーは好きな曲だけ陰でコソコソやり、SGそのものの購入も避けていたのです。

 それが'98年6月、突然ヤマハからSG2000MTが発売され、あの憧れの高中ブルーの本物が手に入れられるようになったのです。しかし「今さら」感があり購入に二の足を踏んでいた所、某I楽器にて新品のSG2000MTが格安で購入できるチャンスがあり、考える間もなく衝動買い。買ってしまったら最後、それから中古でSG1000,SG2000と続けて購入してしました。そのSG2000がコレ。「次にSGを買うなら高中氏のSG2000ブルーとシリアルの近いものを」と思っていたら偶然見つかり、それがとても状態のよい'79年製であったため即ゲット。高中氏のSG2000はシリアルが#003971なのはファンの間では有名な話です(このブルーのSGはもう1本あり、#003970でHeartの元ギタリスト、確かロジャー・フィッシャー(Roger Fisher)かハワード・リース(Howard Leese)が所有しているはず。Heartがヒットしていた'85〜'86年頃、確かプレーヤー誌の巻末に写真が載っていた記憶があります(家のどこかに雑誌があるかも・・・)。#003972は市場で販売されており、カラーはRS、現在は『オタクな屋根裏部屋』のオーナーであったSG175氏が所有されています)。私のSG2000は#003890で、高中氏のものとは81番違いという結構近いものでした。パーツもフルオリジナルで錆やくすみもあまりなく、ボディに傷も少なく、また欠けもなく、本当にいいものを購入することができました。付属品もすべてあり、購入時の保証書もいただきました。その保証書を見てビックリ!購入した楽器店が私の出身地である神戸、元町のK楽器だったのです!元の所有者に伺った所、その方は神戸に住んでいたのではなく、『たまたま何かの用事で神戸にいた時、たまたまその楽器店に入り、たまたまそこにあったSG2000を購入した』らしいのです。私も当時、そのギターを見ていたかもしれません。何と言う偶然!!!!
 これはもう『夢の実現』をするしかない!そう思い、MTと同色にリフィニッシュをすることに決めました。私が憧れたのは初期のSG2000ブルーだったので、MTも所有していることからピックアップはオリジナルのまま。後はトラスロッドカバー(“TAKANAKA”にするつもりはありません)のネジを金にして、エスカッションを単体で購入したMT用からSG-800Sのものに換え、エスカッションのネジも金にしてリフィニッシュの依頼をしました。ついでにフレットも減っていたので、この際リフレットもすることにしました。

 リフィニッシュ期間4ヶ月の予定が1月延び、11月下旬に仕上がってきました。預けた楽器店の方も「ヤバイですよ」というほどの仕上がり。私も見て、感動しました。ある意味“ドンズバ”ですからね。憧れのギターがやっと手に入った、っていう感じです。このルックスは高中ファンの言う“SUPER LIVE仕様”ですね。たぶん誰にも売らないでしょう。次はCW?SG-800Sのピックアップとエスカッションは入手済ですから。
高中仕様ピックアップ簡易改造方法



リフィニッシュ前の姿

=1979年製の証 その1=
丸みのあるワイドトラベルブリッジです。
元はRS(レッドサンバースト)です。
この時のエスカッションは、
単体購入したMT用のものです。
=1979年製の証 その2=
シリアル#003890
ペグはOMG-1
当然オリジナル部品。
=1979年製の証 その3=
ハイミドルディープナット
材質は象牙?牛骨?
指板とヘッドの付き板の高さに注目!
=1979年製の証 その4=
ボディサイドのバインディングは黒線2本。
ボディトップ材が13フレット付近まで延び、
バック材は2枚重ねになっています。
リフィニッシュ前の貴重な(?)ショット
ケースがギブソン(ボブレン製)の
レスポール用のものですが、
SGも入りますし頑丈です。
オリジナルのケースもあります。
コチラは裏側です。
ボディ裏はバックル傷をタッチペンで
軽く修復してありました。



リフィニッシュLGBとMT

SG-800/800S用の
アイボリーピックガードを付けてみました。
当然ながら、普段は外しています。
これがあのSGの元の姿です。
左がMT、右がLGBリフィニッシュ。
色は完全に同色です。
ピックアップが違うと、
こんなに雰囲気が違います。
ボディ正面の比較。 MT側からのアップ。
よく見ると分かりますが、MTの
ボディサイドのバインディングは黒が1本。
本来黒は2本です。
LGBリフィニッシュ側からのアップ。
サイドバインディングの色が違いますね。
MTは元々黄ばんだ色にされています。
今ちょっと話題のヘッドの比較。
左のMTのヘッドは少し長めです。
このサイズを右のSGと同サイズにしたのが
最近行われたマイナーチェンジのひとつです。
ロッドカバー上部のネジ位置と1,6弦のポスト位置で
その違いが分かると思います。
他にバインディングやインレイなども・・・。